どんなものにだって、まずはじめの段階で、
入門編みたいな道具があると思う。
それほど高額でない、そこそこ使える道具である。
そこからは、その都度、実力に応じてステップアップしていく
ものもあれば、入門キットで長い間まかなえるものもある。
最近すごく感じることは、身体感覚やセンス、五感、を伴うものは
ステップアップでは遅いのではないかということ。
その類のものは、そのものに慣れたあとは、一足飛びで一級品に
触れることで育ってゆくものが大きすぎるように思う。
物にあふれた時代は、手が出やすい価格帯でまぁまぁ良い、
という商品で溢れている。その中には、ものすごいコストパフォーマンスの
商品もあるだろうけど、それはそれであって、そのジャンルの一級品ではない。
どのジャンルの技術でも、高額だが業界のド定番みたいな道具があるはずで、
それがもたらす恩恵は計り知れないなと思う。